【勉強会レポート】ヒトにも、牛にも、環境にもやさしい「カネカ乳業」の挑戦

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【勉強会レポート】ヒトにも、牛にも、環境にもやさしい「カネカ乳業」の挑戦

2025.11.29

【勉強会レポート】ヒトにも、牛にも、環境にもやさしい「カネカ乳業」の挑戦

先月、実演販売でもお世話になっているカネカ乳業の土田さん、古谷さん、堀田さんをお迎えし、社員向けに勉強会を行いました。普段、店頭で製品を扱っていてもなかなか聞けない、カネカが酪農に取り組む理由日本の酪農の未来に触れる、大変貴重な機会となりました。

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“化学メーカー”というイメージの強いカネカが、どうして酪農や乳製品づくりに力を入れているのでしょうか?

その背景には、日本の酪農の未来を繋ぐための大きな挑戦がありました。

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なぜ酪農?なぜ乳製品? 深刻化する日本の酪農の課題

現在、日本では酪農家さんが年々減少し続けているという深刻な状況があります。後継者不足、働き方の負担、収益の厳しさなど、さまざまな要因が重なり、この約40年で酪農家の数はなんと約87%も減少しているそうです。(参考資料:1981年~2022年の酪農家戸数)

この現状に対し、カネカは社会課題解決に向けた取り組みとして、「人にやさしい、牛にやさしい、環境にやさしい循環型有機酪農」を目指し、2018年に北海道・別海町に有機酪農牧場の拠点を開設しました。

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北海道・別海ウェルネスファーム (BWF) の挑戦

2020年6月に設立された「別海ウェルネスファーム(BWF)」は、立ち上げから約5年半、製品販売開始から約2年が経過しました。実際にどのような酪農を実践しているのか、印象的だった取り組みをご紹介します。

1. 「ヒト」にやさしい~酪農家さんの働き方を楽に~

BWFでは、日本でも数少ない有機酪農+自動搾乳機にチャレンジしています。

• 労働負担の大幅な軽減: 搾乳を自動化することで、酪農家さんの重労働を軽減。一般的な牧場では1日平均6時間かかる搾乳作業を削減しています。

• 牛の健康管理: 自動搾乳機は、乳房炎などの早期発見にも役立っています。

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2. 牛が自由に過ごせる環境づくり

牛たちがストレスなく健康的に過ごせるよう、快適な牛舎「フリーアクセス放牧」を導入しています。

• 牛の意思を尊重: 放牧地に出るのも、牛舎に入るのも、搾乳するのも、すべて牛自身の自由なタイミングに任せています。搾乳するといつもよりおいしいおやつが食べられるそうです。

• 個別の健康チェック: 自動搾乳機を通じて牛一頭ずつを管理し、健康状態をチェックしながら負担の少ない搾乳を行っています。

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3. 環境とつながる循環型のしくみ

地球環境への負荷を減らすため、循環型の酪農を目指しています。

• 資源の循環: 牛糞を有機肥料化することや、再生敷料化を推進しています。

• クリーンエネルギー: 太陽光発電も取り入れ、環境負荷の少ない牧場づくりを進めています。

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失敗から学ぶ有機飼料づくりと希少な「有機A2ミルク」

BWFでは、北海道大学との共同研究として、コーンや大豆などの新しい有機栽培方法にも挑戦しています。有機栽培は決して簡単ではなく、雑草や害虫の発生といった失敗も経験されているとのことでした。

しかし、そうした“うまくいかない経験”を蓄積しながら、より良い有機飼料づくりに向けて一歩ずつ歩まれている姿がとっても印象的でした。

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また、カネカが作る乳製品は、有機の中でも特に希少な「A2ミルク」を使用しています。

• 日本のオーガニック生乳は0.03%: 日本でオーガニックの生乳が占める割合はわずか0.03%。その中でA2ミルクはさらに貴重です。

• A2ミルクの価値: コクがあって美味しいのはもちろん、海外でも注目が高まっているA2というタイプのたんぱく質を含むミルクです。

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新商品のご紹介「ピュアナチュール オーガニックドリンクヨーグルト」

今回の勉強会では、新商品の「ピュアナチュール オーガニックドリンクヨーグルト」も紹介していただきました。

① 生乳のコクと旨味がしっかり: 別海ウェルネスファームの有機A2ミルクを使用。

② とろっと濃厚で飲みごたえあり: 忙しい朝や小腹が空いたときにぴったり。

③ 甘さ控えめでやさしい味わい: 有機砂糖でほどよい甘さに仕上げ、ヨーグルトのコクと調和した上品な味わいです。

一言でいうと「とろっと、なめらか、濃厚!クリームチーズのような味わい」というキラーワードも伝授していただきました!

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学びを通して感じたこと

今回の勉強会を通じて、カネカ乳業さんの製品が単に「美味しい」というだけではなく、日本の酪農が抱える課題や未来に向けた取り組みを、自ら体現し、挑戦していることを強く感じました。

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• 牛たちが気持ちよく過ごせる環境

• 酪農家さんが続けられる未来

• 地球につながる循環

• そして有機の価値そのもの

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カネカの乳製品は、こうしたすべての背景を大切にして作られています。

私たちムスビガーデンも、ただ商品を並べるだけでなく、カネカ乳業さんが目指す「酪農が盛り上がる未来」、そして「有機酪農の拡大」というストーリーを、お客様一人ひとりにお届けしていきたいと、改めて強く思いました。

最後に・・・

今回参加した社員一人ひとりの質問にも丁寧に向き合って答えていただき、大変貴重な学びの機会となりました。カネカ乳業の土田さん、古谷さん、堀田さん、この度はありがとうございました!